[OSM-ja] 八つ山橋、八つ山アンダーパス、八つ山トンネル

Taro Kawahara tarokawa @ mqj.biglobe.ne.jp
2008年 5月 17日 (土) 14:36:36 BST


河原です。


昨日、会社帰り、といっても深夜10時〜11時でしたが、
品川駅のすぐ南側にある、八つ山橋付近を Audio Mapping して
きました。 高層ビル街での Audio Mapping の効果を
確認したかったのです。

GPSトラックが、コンクリート反射により外れても、Audio で
真っ直ぐ歩いていたかどうかや、足音から歩数=距離が分かる
ことから、明確にコンクリ反射現象の発生が確認できました。
Audio Mappingの効果は絶大。 今後、Audio Mapping
しかやらないような気がする。(あ、でも来週の鎌倉Mapping
Party は、紙方式のMappingで実行するのか、、、)


で、表題の八つ山の件ですが、このエリア、京浜急行線が
JR線と交差する陸橋のところですが、国道15号第一京浜と
五反田方面の道路が立体的に分岐するところでもあります。

鉄道は、西側から山手線、京浜東北線、東海道線、総武横須賀線を
確認、上空に京浜急行線(陸橋)、で、東海道新幹線はありません
でした。 東海道線と総武横須賀線の位置関係が、品川駅での
ホームの順序とは、「逆」でして、駅からたった200mしか
離れていないところで、いったいどうやって入れ替わったのか
謎です。 いったいどこで入れ替わったのか、あまりに
ミステリーすぎるので、市販の地図をカンニングしたのですが、
なんとその部分が描かれていませんでした(描かれていないことに
いままで何十年も使ってて気付かなかったのもすごいが^^)

Google Map の航空写真をカンニングしてみることにすると、
何か写真がツギハギになっていて、不鮮明で確認できない
のです(横須賀線の車両がちょうどレール上に写っているので、
レールは見誤っていないと思うが...) おそらく、品川駅と
八つ山橋までの間で、レールが交差しているのだろう、、、
 

それはともかく、東海道新幹線が無かったのも謎で、こっちの
謎はカンニングですぐ分かりました。 新幹線は地下だったのです。
というか、地上の立体構造が多すぎて上からは見えない状態。
もうちょっと正確にいうと、新幹線の鉄道の上に、道路や
トンネルや京浜急行線の踏み切りがあるのです。

「八つ山アンダーパス」というトンネルがあって、そのトンネル
と新幹線があるはずの位置が重なるので、てっきり、トンネルは
新幹線の下をくぐっているのだと思いましたが、、、実は、
トンネルが新幹線の上にある(つまり、人工地盤)。

実を言うと、マッピングしているとき、トンネルなのに入り口から
上り坂なので、なんか感覚がおかしくなったんでした。

で、実際の立体構造は分かったので、それをデータとして入力
していくのですが、ここでやりにくさを感じたのです。

オーディオマッピングなので、エディタは JOSMを使わなければ
なりません。 しかし、JOSMでは、 wayの近くにpointをおくと、
必ず、 way上のpoint として勝手に join されてしまうんです。
実際には、同じ緯度と経度であっても高さが異なるので、
joinされては非常に困る。
(交差点は新幹線の鉄路にjoinされては困る)

Potlatchでは、明示的の Shift付きでクリックしなければ、
勝手に join しないので、こういう重なった編集が可能に
なるのですが、Potlatchは Audio Mapping をサポートしません。

だから、大まかにJOSMで入力しておいて、後でPotlatchで清書
する感じなのですが、 同じ地点に新幹線→道路→京浜急行の
踏み切り→公園(品川宿のモニュメント)が重なっているとなると、
PotlatchとJOSMの行ったり来たりの回数が多く、嫌んなって
きてしまいました。

そこで、、、

 * JOSMの point を勝手に way に join する機能を disable に
したい
 * Adobe Illustrator のロック機能のように、特定の way を
ロックして編集の影響を受けないようにしたい (この場合は、
新幹線をロックして、新幹線の真上に存在する八つ山通りと
京浜急行の交差踏み切りを編集したい)

わけです。 近くに空きスペースがあれば、空いたところで
形を作って、目的の場所に移動してきて重ねる、なんて
ことをするんですが、鉄路12本、道路8本並んでいる、その上に
踏み切りと公園を重ねるのはあまりに作業が辛くて。


参考: 問題の場所のGoogle航空写真。
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&geocode=&q=%E5%93%81%E5%B7%9D&ie=UTF8&ll=35.62441,139.738787&spn=0.001513,0.002087&t=h&z=19
 (注: この写真、ちょっと古くて公園が未完成で工事中です。
また、GoogleのZENRIN地図の鉄道の位置は現実に観測した場所と
異なっています。 また、Google地図から座標を読み取って
OSM地図の製作に使うのは、双方の規約に反するので、あくまで
参考に見るだけで、見ながら地図を作ってはいけません。もっとも
Googleの航空写真、この付近はツギハギの跡がずいぶんたくさん
見られて、この複雑さ、航空写真だから正しいとも言い切れない
気がします…)


あと、国土数値情報からインポートしたデータは、どの程度
正確なのでしょうか? というのは、数十メートル程度ですが、
現実に観測した場所と数値情報からインポートされた場所が異なり、
また、鉄道と鉄道の位置関係(並び順)も八つ山付近では
現実とは異なっています。 自分の橋の上でのGPS測位と
自分の目視距離(歩数距離)に自信を持つべきなのか、それとも、
数値情報のほうが確かでGPS測位や自分の目の方を疑うべき
なのか、悩むわけです。 さすがに位置関係が違って
いるのは、自信を持って修正したいと思いつつ、それでも
修正対象が国土数値情報タグ付きだと、ドキドキする。


国土数値情報ではなくて、電子国土ポータルのほうも
同じ八つ山付近を眺めて比較していたのですが、こっちには、
10m精度の地図データは無いですね。 2万5千分の1地図
までしかなくて、これには10mの精度はない。

--
たろかわ






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