[OSM-ja] 国土地理院の地図をトレースしたい!

Shun N. Watanabe shunw @ ics.uci.edu
2009年 11月 6日 (金) 07:38:24 GMT


nazotoko の渡邊です。

やっと意見がつながってきましたね。
2009/11/5 SHIBATA Akira <help @ eva.gr.jp>:
> 柴田(あ)です。
>
> <bfa292780911050019v158f8ca5i3c96a67533d3fd8 @ mail.gmail.com> の、
>   "Re: [OSM-ja]国土地理院の地図をトレースしたい!" において、
>   "Thu, 5 Nov 2009 00:19:04 -0800" 発信のメイルで
>   "Shun N. Watanabe"さんは書きました:
>
>> つまり国民税金の賜物を、外国にも「無制限コピーを認める」って
>> 難しいですよね。
>
> 難しいと当方も感じています。

私が言いたかったのは終始この一言のためだったのでしょうね。
地図は紙っペらに見えて、かなりの時間と費用をかけなければ作れない
高価なものです。要するに国家の宝です。彼らには全国民の代表として、
宝を守り抜く義務があります。国の税金をかけて作ったものを安々と、
全人口のにくらべてごく少数の納税者が、
税金の産物であることを理由に全部くれといっても、無駄でしょう。
でも諦めろとか私は言いたいわけではない。

> 奇麗事かもしれませんが、日本国憲法の前文は
> そういうことかなーと。

はい。日本人はケチだけの民族と評価されてません。
集団として大義名分が大好きです。大義名分(基本的に良い事)のためなら、
辛かろうと何でもやると信頼されています。
だから「国際貢献のリーダーとして、ぜひとも国土地理院にご協力を」
とか言うだけで、国民の代表である役所の対応がずっと変わるはずです。

> ここで、日本の金持ちがあまり寄付とかそういうのに
> 積極的でないことを思い出しました。
> やっぱケチなんですねぇ…

これはちょっと誤解があってですね、欧米の先進国では
慈善団体に寄付するとその部分が免税になるので、
税金対策で金持ちが寄付するのです。
日本では、寄付して免税なる法律がないので、寄付しないだけ。
でも、そういう法律がないってことは、やっぱりケチなのか。

>> 柴田さんが「税金払ってるんだから・・」というと、
>> 「じゃあ、外国人は税金払ってないから公開できない」と。
>> 審査が必要な理由は他の文からは読み取れないので、
>> 何と返事がくるかは予想できません。
>> 基盤地図情報の公開もどちらかというと、公開しないと
>> 国土保有を国際的に主張できなかったからのような気がしてます。
>> 沖ノ鳥島は東京都とか。
>
> Aha! なるほど!
> 国際的なロビー活動で OSM に出さざるを得ないような
> 圧力を外国からかけさせるという手もありますね。
>
> なんか渡邊さんのおかげで、イケそうな気がしてきました。
> ひょっとしてけしかけてます? (^^;ゞ

はい。実はガンガンにけしかけています。私は森さんみたいに、
「待ってたらいずれCC-BY-SAに」とは寸分も思ってません。
理由は簡単です。
今の日本の官公庁はオープンソースのopen とか free の意味を
まったく理解していません。日本発のオープンソースを、
といって始めたソフトウェアプロジェクトの数々は、
最後にはガチガチに特許とか著作権で守られた自由でないものばかりです。
彼らはfree を無料であると理解し、open をホームページで
読めるのことだと思ってます。要するにコピーと派生を
禁じているのです。
こんなもの世界に広まるわけがありません。
デンソウウェーブのQRコードはわざと特許を取らなかったが故に、
世界基準になった話とか知ってるのでしょうか。

国土地理院もそう理解している節があります。この間たまたま
mozilla.jp のサイトから、地球地図と言うものを見つけて、
嫌気が指しました。
http://globalmap.org/index.html
見事に「無料」で、専用ページでのみデータを見れるに過ぎません。
有料利用は厳禁。再配布などのコピーは厳禁。派生も審査が必要です。

もはやこちらから「自由」を啓蒙しなければ、彼ら日本政府は
また勘違いで終わるのが見えています。

> ドタバタしてました(←まだ終わってない)から、落ち着きを
> まって、資料つくって国土地理院に突撃ってのを敢行はどうでしょ?

もちろんやることが多いので、じっくりした方がいいです。

> 私だとコドモのお使いみたいになりそうですが、資料を持って
> いくくらいはできます。
> 本当は「もっと…」とか「ここは…」のようなコメントを聞いて
> リジェクトされた資料を改良するように資料作成者がいっしょに
> いくといいと思いますけど、誰かやりませんか?

文を書くくらいだったら手伝えると思います。
最初に出しそうなのは複製承認申請書っぽいです。
http://www.gsi.go.jp/LAW/2930-29zyou.html
でも、多分もっと特殊な審査がいることになると思います。

> このメイルの表題はトレースしたいとありますが、
> 私はもっとラクをしたいのでインポートしたいです (^^;
>
> それで、事前に私らでまとめないといけないのは
> 欲しい情報
> ・道路情報

国土地理院がどれもOK なら、いいのでしょうけど、
最後にはゼンリンとかの地図営利企業との利権の関係で、
どうしても「無料」と言うわけにはいかないものもあると思います。

> ・高さ情報 ( OSM で実装できるかどうかはまだ知らない)

USA のスペースシャトルレーダーの標高値とかは、有名でみんな使ってますね。
OSMとは別のサーバーで配布、編集する方が、効率がいいかもしれません。

> 欲しい形式
> ・ machine readable かな? (紙じゃ困る)

絵でも紙でも写真でも、とりあえず緯度と経度がわかれば
使えると思います。もしかしたら国土地理院に著作権切れ(70 年前)
の地図とかあって、問題なくコピーできるかもしれません。

> 理由とかリクツ←(ヘリクツ含む、笑)
> ・なるべく多くの人民が日本の道路地図をインターネット上で
>  利用したいと考えているから現在空白の地域の道路情報を
>  Open Street Map Japan にくれ
> ・くれたら、外国人もつかえる多か国語にも対応できるから
>  地元にも観光地図なども対応でき、観光立国を目指している
>  国としても利益がある (今でも観光について言っている?)
> ・高さ情報を含むことで、傾斜が推定でき自転車用に使いやすい
>  地図の作成の可能性がたかくなり、環境保護の観点からも
>  有意義なことである

「自由」であることの利点を言わなければ、彼らも同意できないので。
・迅速で簡単な編集/修正 (工事中が開通したら、すぐ普通に道路になるとか。)
・豊富で拡張可能なタグ属性情報 (lanes=3,bicycle=yes,surface=concrete など)
・コピーライトイースターエッグ不要 (作る必要ないから)
・想定外の楽しい使われかた (OSM から音楽を作る人とか)

あと経済効果とか
・OSM でベンチャー企業とか。 Cloud made, 日本で商売している人います?

あとの懸念は、「国土交通大臣が行う地図等の刊行及びインターネット提供を害するおそれがあると認められるもの。」なのですが、
測量法29,30条を見ると
http://www.gsi.go.jp/LAW/2930-2930.html
どうやらそれは、国土交通省令のようです。だから国土交通大臣が、「わかった止める」といったら止める気がします。もしかして大臣に直訴?

 Shun N. Watanabe




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