[OSM-ja] 自転車歩行者専用道路のタグ

hayashi.yuu @ gmail.com hayashi.yuu @ gmail.com
2022年 11月 3日 (木) 03:51:29 UTC


hayashiです。

自歩道標識が設置された歩道を bicycle=designated にすることに賛成いたします。

私が杞憂しているのは Minoura さんへの回答に示された1,2,3の例のよう 
に「自歩道の指定がない」区間を bicycle=yes とすることは道路交通法違反を 
支持することにつながりかねないと危惧しております。

まず、Minouraさんも指摘されている通り、日本には「道路交通法」と道路構造 
についての「道路法」とその他もろもろの法令があります。
一見すると、「道路交通法と道路構造」が乖離しているように見えますが、法令 
をよく吟味すると、「道路構造(道路法)」→「標識令」→「道路交通法」という 
関係で密接につながっています。

日本の「道路交通法」では、歩道を自転車で走行するのは禁止されています。 
gyotoku810 さんは例で示された1,2,3はどれも「車道を自転車で通行する 
ことが危険」と判断されているようですが、そのような場所は車道を通行するの 
ではなく「自転車を押して通行する」のが正しい通行方法です。
「自歩道」の指定のない区間は本来の利用者である「歩行者」に危険が及ぶため 
に自転車の通行が許可されていないと考えるべきです。

例1のようなスロープがある歩道橋でも、そのスロープは通常「車椅子」用のス 
ロープであって、自転車用ではありません。車椅子が通行中に自転車が下ってき 
たらきわめて危険と思われます。

例2,3についても、自歩道標識がない歩道を自転車で通行することは道路交通 
法違反になってしまうので、そのような区間を bicycle=yes とするのは正しく 
ないと思われます。
むしろ、例2,3のような区間は公安委員会に自歩道にしてもらう為に 
bicycle=no と明示するほうが良いと思います。


On 2022/10/08 16:42, Itsushi Minoura wrote:
> gyotoku810 さん
> 
> 丁寧なご回答ありがとうございます。
> たしかに例示していただいたうち、1,2 は自転車ナビで出てきたらちょっと困惑しそうです。道路交通法上で自転車は車道走行が推奨されているものの、現実的には自転車で走るのは難しい車道ということですね。
> 3 は判断が分かれるかと思いますが、論点は歩道のタグ付けであるため、おっしゃることはその通りかと思います。
> 
> 私が引っかかっているのは、歩道の bicycle=yes よりも bicycle=designated が車道を自転車が走れない、というニュアンスに解釈されたら嫌だな、その基準がマッパーの主観で決まったら困るのではないかな、という点です。(厳密には access で指定されるのでしょうから、私の杞憂かもしれません)
> この問題は日本の道路交通法と道路構造の乖離にあるような気がするので悩ましいですね。
> もっと他のみなさまのご意見をお聞きしたいと思います。
> 
>> Itsushi Minoura (箕浦 逸史)
> 
> 2022年10月8日 4:33 +0900、gyotoku810 <gyotoku810 @ gmail.com> のメール:
>> 箕浦さん
>>
>> ご質問ありがとうございます。
>>
>>> 幹線道路などに「歩道に自歩道標識はないが明らかに自転車が車道を通行するべきではない区間」
>>> というのは具体的にどういう道路でしょうか?
>>
>> 自動車の交通量が非常に多かったり、自動車専用道路や自動車専用部に接続していて、自転車の車道通行が危険な道路を指しています。
>> (回答終わり)
>>
>> なお、質問で引用していただいた箇所と上記の回答はいずれも定義文ではなく、適用できるシチュエーションの典型例ですのでご注意ください。「自動車の車道通行が危険な道路」だけでは主観的すぎますし、それだけをbicycle=yesの判断に用いるわけではありません。そのような道路では以下に述べるような「歩道を通行することがやむを得ない」と言えるような状況が整っていることが多く、それによりbicycle=yesとすることができます。
>>
>> 自歩道標識が無い歩道でも、例えば、自歩道の区間と連続していたり、歩道橋等に自転車用のスロープなどが整備されていたり、標識ではないが「自転車は歩道(橋)を通行願います」のような案内看板があったりするなどの場合では自転車の通行が容認されていると考えられます。このような歩道は上記回答のような幹線道路で見られることが多く、その点でも「歩道を通行することがやむを得ない」と言えます。もちろん交通量の少ない道路の歩道であっても自転車の通行がやむを得ないと言える箇所はあり得ます。
>>
>> bicycle=yesに該当する実際の例をいくつか挙げてみますので参考にしてください。地名と座標を示します(何とは言いませんが面倒を避けるため、特定サービスへのリンクは貼りませんので各自で調べてください)。
>>
>> 1. 千葉県市川市、京葉市川IC、陸橋上の歩道
>> 35.7096817,139.9261921
>> 県道(千葉県道6号)が高速道路(京葉道路)を跨いでいる箇所です。県道の歩道はIC周辺の区間のみ自歩道になっていませんが、陸橋上の歩道には歩道橋のスロープが接続していて、自歩道から連続して自転車で利用できます。よってこの区間はbicycle=yesが適切です。接続している歩道橋もbicycle=yesになります。
>>
>> 2. 千葉県市川市、塩浜交差点
>> 35.660944,139.9158202
>> 国道357号と市道の交差点です(高架を挟んで2箇所)。国道357号の歩道は全て自歩道です。2交差点間の歩道は左右両側とも、海側の半分の区間だけが自歩道に指定されています。しかし山側の半分も自歩道の区間と構造上違いがなく連続しているほか、この市道の交通量は非常に多く両方向の国道を接続しているため、自歩道でない半分だけ車道を通行するのは危険と言えます。しかも山側の横断歩道には歩行者・自転車専用信号が付いています。よってこの区間はbicycle=yesが極めて適切だと考えられます。
>>
>> 3. 千葉県浦安市、やなぎ通り、消防本部前
>> 35.658753,139.904417
>> 千葉県道242号(やなぎ通り)の歩道は概ね自歩道ですが、この地点のみ自歩道指定が途切れています(北側に「ここまで」の標識あり)。しかし歩道の構造は他の自歩道部分と同様であるほか、交差点が連続していて、この区間のみ車道を通行するのは危険と言えます。更にスロープ付きの歩道橋もあります。よってこの区間はbicycle=yesが適切です。
>>
>> 狭い範囲でこれだけ例が出せるのですから、全国的にも多くの箇所に適用できるのではないかと思います。
>>
>> 以上です。
>>
>> gyotoku810



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