[OSM-ja] 国土地理院の地図をトレースしたい!

Shun N. Watanabe shunw @ ics.uci.edu
2009年 11月 5日 (木) 08:19:04 GMT


nazotoko の渡邊です。

2009/11/4 SHIBATA Akira <help @ eva.gr.jp>:
>
> <bfa292780911041320m55ddd700h5f41efb675043b91 @ mail.gmail.com> の、
>   "Re: [OSM-ja]国土地理院の地図をトレースしたい!" において、
>   "Wed, 4 Nov 2009 13:20:37 -0800" 発信のメイルで
>   "Shun N. Watanabe"さんは書きました:
>
>> > 国土地理院にあるデータはたぶん国民の血税を使って
> -snip-
>> > あまねく国民が使う権利を有するともいえると思うわけです。
>>
>> 当然血税は使ってるでしょうけど、全部それで補ってるわけじゃないでしょう。
>> よくある話ですよ。国営放送が受信料取りにくるとか、
>> 国営高速道路は有料道路とかとか。
>
> そこはポリシの問題ですよね。
>
> 米国の公文書には著作権が認められない。
> なぜなら税金を使っているからだと。
>
> 米国と仲が悪くて大変そうな国のキューバは
> 教育と医療は税金でまかなってます。
>
> こういったそれぞれの国の価値観を元に
> ポリシが決められるわけで、日本では
> まだ認められていないというようですね。

ポリシーと言うよりは国民性だと思います。
米国の税金は日本の1.5 倍ほど高いので、
日本の1.5 倍ほどサービスが高くて当然です。
社会主義国では、所得税が6割から7割でも当たり前なので、
医療費や教育費が0でもおかしくないです。

日本の税金が安くて、国営何とかが有料なのは早い話
日本人はケチなんですよ。
地図がパブリックドメイン、高速が無料になるかわりに、
明日から消費税3%アップとか言われたら、ほとんどの国民が
こう言うでしょう。
「そんな少数しか得しないものに税金を使うな。そんなの使う奴が金を払うべきだ」と。
日本は国民からして異常なので、
外国と比べてもしょうがないと思います。

> 自分たちが得たい自由を獲得したいという
> 方向を模索したいわけです。
>
> そのためのリクツを探しているんです。

何を言っても、何をしても自由なんですけどね、
仮に国土地理院が「利権の問題でだめ」、とか答えても
「税金泥棒」とかいって恨むのはなしです。
そう答えれたら、たぶんゼンリンやアルプスが相当の対価を払っていて、
それで測定している分があるのでしょう。

私は、"free" は自由としか思いませんから、妥当なお金で自由(著作権ごと)
が買えるなら、出してもいいと思いますね。

>> 初めから自由にコピーできる地図が目的だったので、
>> それは公開するつもりだったし、多分同じ不満を持ってるのは
>> 世界に一人なわけない。公開しておけば、いづれどっかで、
>> 同志がつながるはずだと思ってるから、自分は「自己」だと思ってない。
>> とか言ってたような。
>> と言うわけで「満足」は共有しましょう。
>
> 期待としては、ある事柄に関して方向性がだいたい
> 同じ(全く同じか確信が持てないから、だいたいと表現)で
> ある範囲に入っていれば、当方でいう自己は他人と
> 共有していいと思います。
>
> nazotoko の渡邊さんのおっしゃっている自己は
> 当方の中でいうところの狭義の個体別の自己だろうと
> おもいます。
> 説明がたりなくて申し訳なかったですが、当方のいう
> 今回の自己満足でいう自己は同じか同じような志をもつ
> 一定の方向を持つひとたちの総体としての、自分たちを
> さしていたつもりでした。

例が悪くて、ごめんなさいね。柴田さんの自己はOSM貢献者全員を
指してるのは、わかってました。ただ、私の共有の範囲は、地上の
人間全てです。私は仮にゼンリンがOSMのデータをつかって
地図を作って売っていたとしても、「OSMを使ってます」と書いて
その部分はオープンならOKだというくらい、自由を満喫してもらいたいです。

>> オリジナルがGPS ログで、追加の場合は可能ですが。
>> だから、Google Maps はGPS ログのインポートが可能でも、
>> エクスポートは絶対にさせてくれない。
>
> エクスポートをしてもらった前提での話ですから
> ここはたぶん話がかみあってません。

いやいや。私が書いたエクスポートは、Google Mapsの上に書いた線とかPOI
は差分で2次著作物だから、エクスポート(差分を他の地図に載せ替える)は絶対にさせてくれない、の話で、国土地理院はまた別のはなし。

> 同じ量の労力は、できれば OSM を国土地理院なり
> どこかがもっている地図並にするところに使うよりは
> エクスポートしてもらえたら、二次著作にあたる
> 何かもっと便利になるようなデータを作る労力に
> まわしたほうが、地図の作成および利用する人の
> 全体に利益がより大きくなると思ったわけです。

それは当然のことなのですが、要はライセンスの話ですよね。
OSMはインポート条件として、
原著作者者は断固記述する義務のみ課せるが、
無制限コピーを認めることと、それによる派生著作物も
同様にすることを認めなければならない。
ってただそれだけなんですけど、一国の政府の著作物、
つまり国民税金の賜物を、外国にも「無制限コピーを認める」って
難しいですよね。

> だんだんヘリクツくさくなってくるのですが、そのペイジの
> 「ただし、地理空間情報活用推進基本法に定める基盤地図情報は、この限りでない。」
> という例外事項がありますね。
> OSM を地理空間情報活用推進基本法に定める基盤地図情報に
> 認定させる方法ってのはどうなんでしょう?
>
> 地理空間情報活用推進基本法をさがすと見つかりました。
> http://www.ron.gr.jp/law/law/tiri_joh.htm
>
> 基盤地図情報はその定義が第二条の二の3にでています。
> 引用して改行をいれると下のようになります。
>  | 3 この法律において「基盤地図情報」とは、地理空間情報のうち、
>  | 電子地図上における地理空間情報の位置を定めるための基準となる
>  | 測量の基準点、海岸線、公共施設の境界線、行政区画その他の
>  | 国土交通省令で定めるものの位置情報(国土交通省令で定める基準に
>  | 適合するものに限る。)であって電磁的方式により記録されたものをいう。
>
> 国土交通省令で定める基準という何かに適合すれば OSM いけそうな
> 気がしますけど、どうでしょうか?
> 詳しいかたいらっしゃいませんか?

それって、もうインポートされたんじゃなかったでしたっけ。
そいつらは審査制じゃなかったので。

> 役所は役所だろみたいなあきらめを持っていなかったという…

たぶんこれで、
「役所は話を聞いてくれないなんて、思い込みしないでくれ。」
といいたいのだろうと思ったのですが、私の考えは、
「役所は国の政府の機関なので、国益にならないことはしない。」
というまったく違うものを感じています。
柴田さんが「税金払ってるんだから・・」というと、
「じゃあ、外国人は税金払ってないから公開できない」と。
審査が必要な理由は他の文からは読み取れないので、
何と返事がくるかは予想できません。
基盤地図情報の公開もどちらかというと、公開しないと
国土保有を国際的に主張できなかったからのような気がしてます。
沖ノ鳥島は東京都とか。

 Shun N. Watanabe




Talk-ja メーリングリストの案内