[OSM-ja] ハンディ GPS “正しい”使い方の鉄則

Shun N. Watanabe shunw @ ics.uci.edu
2010年 1月 7日 (木) 05:54:17 GMT


nazotoko の渡邊です。

On Wednesday 06 January 2010 15:50:39 Taro Kawahara wrote:
> 河原です。
> 
> ikiya さんは書きました:
> > 「GPSの“正しい”使い方の鉄則 」
> > 鉄則1 GPSの電源は現場で入れるな。山に入る前に入れよ!
> > 鉄則2 そのGPS特有のもち方がある。首からさげて移動するな!
> > 鉄則3 GPSでデータを取るときは、立ち止まって数秒まってから取れ!
> > 鉄則4 GPSは体からはなしたほうがよい!
> 
> 鉄則1は、そのとおりだと思いますが、鉄則2から4までの3つはいずれも間違
> いだと私は考えています。

そうですか。私はすべて正しいことを経験しています。
何で食い違うかというと、先に答えを行ってしまえば、私は山岳や森林でGPSを
使う方が多いからで、本の著者とほぼ同じ経験をしているからです。

> ちょっと趣旨を理解しようと、今、本を取り寄せている最中ですが、特に鉄則3
> は、わたしの経験からは、それをやると精度が逆に落ちてボロボロになります。
> もっとも精度が高いのは、直線状に一定速度に移動しつつ、停止せずにポイント
> を記録する方法です。理由は、GPSロガーのPLL同期にあります。

鉄則3は、おもに森林中や谷を登るスイッチバックをしているときはそうで、
時々立ち止まる必要があります。
理由は、歩いていると木にや山影に阻まれて、衛星が消えたり出たりするからです。
歩行に同期がとれている衛星の数が2/3 くらいで、止まると見つかっている衛星と
同期が取れるようになります。

> 体からはなしたほうがよい、については、気にするほどではありませんが、GPS
> 電波は人体を問題なく透過し、透過して電波が弱くなっても精度にはまったく関
> 係ありません。デジタル信号だからです。

体から離した方がいいのは絶対です。なぜならデジタル信号からです。
デジタル信号は強度があるしきい値をこえているなら、電波の強度など
問題ありません。ですが、しきい値を下ってしまうと全く信号として認識されません。
森林中では横からの電波はかなり木に遮られて、まれに届く程度まで減衰しています。
上しか期待できないので、必ずアンテナを上に向けて持つ必要があります。
これが首にかけられない理由です。
上でも木の葉がある程度遮っているので、強度は弱いです。
私の経験では、GPS を持つときにうっかりアンテナの上に手を置いたら、
それだけで全衛星をロストしました。

> GPS衛星が使っているCDMAの電波の性質をしらないで書いているのではないか、
> 実際に動作検証や比較をしないで書いているのではないか、、、なんて、思って
> しまいましたが、、、まだ本が届いていないのですが、他の方のメッセージで
> も、この本の鉄則を信じてしまっておられる方がいるようで、かなり気になりま
> したので、コメントしました。

いや、場所によってベストな使い方が異なるだけです。
この本は確実に登山者向きで、街で地図を書いている人向けではありません。

 Shun N. Watanabe




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