[OSM-ja] OSM ジャパン 法人化検討

S.Higashi s_higash @ mua.biglobe.ne.jp
2010年 3月 11日 (木) 16:35:38 GMT


東です。

Mage Whopperさん、建設的な反論ありがとうございます。
私も率直にコメントさせて頂きます。

> 法人化するとどうして意思決定プロセスが明確化するのですか?

最終的には参加者が同じ1票を持つ「総会」が決定する仕組みは
明確な意思決定プロセスだと思います。
もちろん、総会に持ち込むのは定款変更とか決算とか大きな論点だけですが。

>> ・政府方針としてもNPOとの協働ということに目が向いており
>> 日本の社会で提言や活動を行っていく上でNPO法人の立ち位置は
>> 認知、理解されやすい。
>> 個人的にはOSMの活動及びその成果が広く認知、活用されることが
>> 日本にとって役に立つことだと考えています。
>
> 法人化と認知は直接は無関係です。
> 間の組み立ての方が認知には影響すると思います。
> OSMの活動が認知されれば法人は無くても良さそうにすら思えます。
> 企業はどれも法人ですが
> 法人であることが理由で認知されますか?

確かに法人であること自体が認知度を上げる訳ではありませんね。
間の組み立て方、中味が重要なのはそのとおりだと思います。
ただ、法人だと、例えばプレスリリースを出す、といったことは
決断しやすいと思います。
プレスリリースは一例ですが、団体名で何かをする、といったことが
逆に現状ではどうやったらできるか、イメージできません。

>> ・これから参加しようという方に対する総合的な案内、手引きが
>> 十分にできていない。どこから取り掛かるか、アイディアは出ても
>> なかなか始まらない、あるいはどこまで勝手に進めていいものだか不安。
>
> 法人化したら勝手に進められるという認識なのでしょうか?
> また、手引きなどが自然と出来上がるのでしょうか?
> ひとつひとつ石を積み上げるような作業が必要な物事は
> 法人化では解決しません。
> 現状の作業効率を考えると、
> むしろ法人の事務作業の分マンパワーが減ることの方が重要です。

たぶん、ご指摘の点がいちばん大きなトレードオフだと思います。
余計な事務作業は増えます。

> あるいは、どなたかがフルタイムで法人に関われるのでしょうか。
> FOSS周りでそういった人がいる団体を
> 見たことが無いのでどういった物を考えているのかピンときません。
> 私にはMozilla Japanの法人化が成功にはとても見えていませんし、
> OpenStreetMapがFAQであれとよく似たシステムといってる
> Wikipedia(Wikimedia Faundation)に日本法人はありません。
> JLUGですら、ユーザー会、Webmastersなどのローカルチームを
> 3年ほど続けてから法人化しています。

現役の方がフルタイムで関わる財政規模になるのはかなり困難なことだと思います。
当面は少しずつ、マンパワーを出し合うような形だと思います。

>> ・OSMFや英語のMLからの情報の扱いはもう少し体系的にやれると良い。
>> こちらから発信したい時もある。
>
> 法人化しないとできないことでしょうか?
> 現状、まるで形の無い物を体系化したいといっても
> 霞をつかむような話だと思います。

すみません。このあたりはあまり具体的に考えていません。
OSMFについても自分はほとんどわかっていません。
霞をつかうようだと言われれば、そのとおりだと思います。

>> ・サーバ管理の個人負担を続けるのは申し訳なく、これまでの貢献に感謝しつつ
>>  続けるにしても法人からの委託とするべき。
>
> 請け負うのが法人だったらよいのでしょうか?
> 法人で運営するのだとしたら
> 日本国内でのサーバ運営はまずしないと思います。。
> (電気代/通信費/人件費/場所代どれをとっても最悪の条件です)
> それこそAmazon EC2などでコストダウンが最優先でしょう。

えっと、柏崎さんのお申し出(法人でコントリビュートして頂ける可能性)も踏まえて考えると
まず法人として契約は取り交わした方が良かろうと考えました。
いくらお支払い出来るか分かりませんが、個人で負担している実費程度は
法人として負担し、中立的な運営にした方が良いのではないかと考えました。

>> 2.法人への参加は必須なのか(今後の議論で決めることですが)
>> ・できるだけ多くの方に参加頂くのが理想ですが、あまり多くの時間を
>> 割けないという方は多いと思います。
>> 積極的に活動したい、という方を中心に法人を立ち上げるという
>> 選択肢もあります。
>> 法人の中で会員の種別を分けて会費、責任、権限等で差を付ける
>> やり方もあります。
>
> OSMに参加する条件になるのだとしたら
> それだけでOSMの活動に反する活動だと思います。

いえ、そんなことは考えていません。
OSMはいつでも誰でも参加できるものです。
差を付けるというのは私もできれば避けたいですが
最低限の運営費は集めなければなりませんので会費を設定しなければなりません。
その会費をOSMをちょっとやってみたい、という人にまで求めるのは酷、
そういう意図での「差」です。
NPO法人では正会員に差を付けることが法律上できませんので
会費を集めるなら、正会員全員から集めなければなりません。
この「差」を設けること自体も是非の論議があって然るべきだと思っています。

>> あと、三浦さんに聞いた話ですが昨年、実際にマッピングしている国内のメンバーは
>> 300名程度だったという調査があります。
>>
>
> 累計でしょうか。

三浦さん、300という数字の内訳や期間、おわかりになりますか?

> 昨年8月9月の2ヶ月間で日本付近を編集したmapperは
> 60人程度というデータがあります。
> https://docs.google.com/fileview?id=0B-9Q6c9Ha_tmNGI1ZjUxZDUtNmIyZS00YWMzLTgwYTgtOWUyYjBlM2RkOWIy&hl=en_GB
>
> アクティブなユーザー数はこれよりも少ないと思いますし
> この数字は普段の実感とも合います。
> この中には海岸などを複数日に渡って一気に編集した人なども含みます。
> dailyを眺めていればわかりますが
> 恒常的に編集されている日本語話者は数十人を下回ると思われます。
> 投稿が1日に10人以下となる日もそんなに珍しくはありません。
>
> これは私の感覚ですが、
> MLに顔出す人数の10倍くらいがコミュニティの規模、
> 1/10ぐらいがコアなメンバー
> というざっくりな計算がわりとどこでも通用します。

おおざっぱに私もそんなものではないかと感じます。

> 法人はある程度未来にはあってもいいかもしれません。
> しかし現段階ではそこに裂くマンパワーがもったいないほど
> 母数が少ないです。
>
> 何かうしろだてある物に惹かれるのはわからなくはありませんが、
> 今の時点では地図を描くのに有能な方が地図を描かずに
> 事務作業などしているのはすごくもったいないと思います。
> 事務作業が好きで得意な方にお任せできる程度に人が集まるまでは
> 地道にコツコツ地図を使える物にしていくことが
> やるべきことなのではないかと私は思います。

ニワトリと卵の議論は正直、どちらが良いのかわかりません。
自分のことばかり申し上げてすみませんが、
自分では地元でマッパーが増えてくれればやりたいことがいっぱいあります。
しかし、なかなか増えないので、そのためにはまずWikiの充実だとか
ローカライズだとか、どうせドキュメント整備するならその成果は
誰もがシェアできるようにしたい、ということでいつの間にか深みにはまって
おります。
まぁ、思いつきであれこれやるのは、仕事とは違って楽しくていいんですけどね。
仕事にしてしまうと何かと大変になるので
法人化せずともうまく行くのであればそれでも良いと思います。

いずれにせよいつの日か、もう描くとこなくなっちゃったじゃんよ、と嘆く日を
心待ちにしておりますw




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