[OSM-ja] OSM ジャパン 法人化検討
Shun N. Watanabe
shunw @ ics.uci.edu
2010年 3月 11日 (木) 19:18:32 GMT
nazotoko の渡邊です。
2010/3/11 TANAKA Toshihisa <tosihisa @ netfort.gr.jp>:
> としです。
>
>> 本家でも取ってない"OpenStreetMap" の商標を、日本で取る気ですか?
>
> まぁ、本家で取ってるか取っていないかは、あまり気にしていません。
>
> でも、本家でも取っていないと言うのは、意外でした。
> もしかして、全世界のOSM な集まりは、どこも商標を取ってないのですかね。
私のこれに関する知識もODbLの話が初めて出たときくらい古いので、
ちょっと調べ直してみました。
http://wiki.openstreetmap.org/wiki/Trademark
実際には取ろうとしてるみたいです。現状は、
「OSMロゴの商標をイギリスで、Openstreetmap Foundationの帰属として登録して、完了した」
「EUでのロゴと名前(英語とスペイン語)の商標取得は継続中」
「"OpenStreetMap"の商標のイギリスでの取得は否定された。理由はそれがプロジェクトの説明的な記述とされたから」
この商標の取得は、2008年の終わりにSteeve Coast (ドメインopenstreetmap.org の保持者)
が個人的に始めたそうです。
理由は、ODbL の相談をしていたときに、営利企業と関連のある弁護士が
登録を勧めたからだそうです。
と言うわけで、今はむしろいいのかもしれません。
> 商標は独占そのものです。その独占と言う事に対し、反対するかどうかは自由意志です。
> 私も、個人的には、取らずに済むなら、それで良しです。
商標をとるとありえる弊害は、誰かが好意で「OpenStreetMap の使い方」という本を
発行しようとしたら、出版社にOpenStreetMapは商標だから許可無く発行できないと
ことわられるなどです。許可(ライセンス)を取ればよく、簡単に取れればいいだけですが。
あと、「オープンストリートマップ」なら無関係でOKです。
考えうる名前すべてに商標権を取ろうとするのは、ものすごくお金が係るのでやめましょう。
> Linux が商標を取った背景でもあります。今調べると、FreeBSD も商標登録されていますね。
> FreeBSD が商標を取った背景は、私は知らないのですが。。。
Linus が、Linuxの商標をもってるのは知ってるのですが、
GNU, FSF は特許・登録商標を徹底的に嫌っているので、なにも取ってません。
有名なのにgnuplot というGNU とまったく関係ない(しかもラインセンスはBSD likeの)
ソフトウェアがありますが、別にGNU はなにも言いません。
また、GPL には明らかに「ライセンスに商標・謝辞を入れたらいけません。」とあります。
FreeBSD などが商標を取ってるのは、BSD がもとから商品だからです。
利益をあげるほど売れはしませんが、買う人はいます。
FreeBSD はやめましたが、普通のBSD ライセンスには
「書面による許可無くxxx の名前を利用できない」と商標なくても、許可無く名前を使えなくする条項があります。
コピーレフト・自由継承主義のオープンソースは基本的に独占権を悪と考えているので、
GPL などを採用するのは、自然発生する著作権を世の中から駆逐にする意図があります。
対して、そうでないオープンソース陣営の人は、独占を設定することは当然の権利だ
と考えています。それでもオープンソースにする理由は、
その方が経費が安く、開発が早いからです。
これはクローズドソースだったBSD/OS が倒産してしまったことからも明かです。
この手のオープンソース陣営に取っては、特許は邪魔でも商標権は弊害になりません。
派生物の名前を変えてしまえばいいだけですから。DragonflyBSD とか。
> 無論、商標を取らずとも、十分に認知を上げておくのも手だと思いますし、
> もし(商標を得た所が)何か言ってきたら、スパッと名前を変えるのも手です。
それよりかは、商標の無効の申し立てをしたほうがいいです。
多くの場合受け入れられ、無効化されます。
ただ、申し立て者は商標保持者より、もっと真っ当な保持者
(普通はOpenStreetMap foundation)を指定し、証明しなければいけませんが
Shun N. Watanabe
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