[OSM-ja] 町名のplaceタグ

Ryosuke Amano r-amano @ dp.u-netsurf.ne.jp
2021年 7月 31日 (土) 18:06:40 UTC


横浜のあまのです。

> ■3. 他、気になったもの
> 例えば、以下の例のような例はどうしようかなぁ、と思っています。
> "滝川市","一の坂町西一丁目"

さて、この滝川市の場合

国土地理院の電子国土基本図の中に「電子国土基本図(地名情報)「住居表示住所」」があり、全国の市町村で住居表示実施地区の閲覧とDLができます。
このデータの中には、いくら「丁目」表示がされていようとも、住居表示未実施地区は含まれていません。
(もちろん「丁目」表示をしていなくても住居表示実施地区ならば含まれます)
https://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/jukyo_jusho.html

で、問題の「滝川市一の坂町西一丁目」ですが
北海道滝川市の街区一覧(閲覧)(https://saigai.gsi.go.jp/jusho/view/pref/city/01225.html)
にある通り、住居表示実施地区ですので、住居表示実施時に大字・小字体系
から一気に丁目を含んだ体系に変更となったと考えられます

※町名変更時に新町名に「丁目」が含まれる場合は、多くの場合「丁目」まで含んだ名称を新町名として公示することが多いです。

※※新町名は行政が勝手に決めるわけではありません。全て地方自治法260条に基づき、市町村議会の議決を経て定められています。

地方自治法
第二百六十条 市町村長は、政令で特別の定めをする場合を除くほか、市町村の区域内の町若しくは字の区域を新たに画し若しくはこれを廃止し、又は町若しくは字の区域若しくはその名称を変更しようとするときは、当該市町村の議会の議決を経て定めなければならない。

議会の議決を経て定められる、ということは、行政だけでは定められず議会、即ち地域の有権者の意見が第一にあるという事です。あしからず。

-------閑話休題
而して、タグ付けは

quarter=一の坂町西一丁目

となるかと思います。

------以下蛇足

先程の北海道滝川市の街区一覧(閲覧)を見ていると
江部乙町西と江部乙町東が、それぞれ十丁目〜十三丁目しかないことが判ります。
じゃあ他の丁目は?という事になりますが、地理院地図を見てみると、住居表示地区外では
「東(十四)」「西(十六)」「東(十七)」
という記載があり、(https://saigai.gsi.go.jp/jusho/view/data/01225/01225_208.html)
Googlemapでも
「江部乙町東18/江部乙町西18」:交差点名
「17丁目」:バス停名
とあり、(https://www.google.co.jp/maps/@43.6516243,141.9711298,17z?hl=ja)
一般的には住居表示地区外でも「江部乙町東十七丁目」のような使われ方はしているようです。

ところが、施設の所在地で見てみると、住居表示地区外にある施設は皆「江部乙町〇〇番地」の表記です。

例
 江部乙町1118-1(滝川市立江部乙中学校:地理院地図で『東(十二)』と記載のある右下の学校:http://edu.takikawa.ed.jp/ebeotsu-jh/)
 江部乙町891-1(JAたきかわ 北の米蔵(米穀調整施設):地理院地図で『東(十)』と記載のある左下、「46m」の標高点右上の一角の連坦した建物施設)

(※住居表示を実施している市街地以外は一面の水田地帯なので、例となる公共的な地物を探すのに苦労しました)

参考:住居表示地区内
 江部乙町東11丁目13-3(道の駅たきかわ:https://hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/2107/)
※先のMLに載せたリンク先でも解説されているとおり、横書きの場合はアラビア数字を用いてもよいという通達があるので、ここではアラビア数字/漢数字の表記の揺れは問われません。

こうしてみると、住居表示地区外での丁目は、字もしくは通称地名と考えられます。
(小字は省略して表記しても構わないので、詳細は登記簿を見ないと判りませんが)

即ち、結果として
<住居表示地区>
quarter=江部乙町西十丁目〜江部乙町西十三丁目/江部乙町東十丁目〜江部乙町東十三丁目
<住居表示未実施地区>
quarter=江部乙町
neighbourhood または hamlet=東〇丁目/西〇丁目

になるのかな?と(あぁ、ややこしい…)

あまの
Ryo-a

Satoshi IIDA <nyampire @ gmail.com> wrote:

> いいだです。
> 
> ちょっとおっとり刀かもですが。。。
> 僕の意見としては、gyotoku810さんが提唱するように、
> ○○△丁目、とある場合の、町名と丁目は同じ階層にまとめたほうがよいかも、という立場です。
> これは単純に、階層構造のエラーや表記間違いをなるべく少なくさせるためです。
> 
> いくつか、例示します。
> 
> ■1. 市町村合併による地名変更: 「長野市 大字若里」と「長野市 若里一丁目」の例
> 長野市では、過去の市町村合併の結果、かなり複雑な体系をしています。
> 
> そのなかで、例えば以下のような区域があります。
> 
> * 長野県 長野市 大字若里
> * 長野県 長野市 若里一丁目(?七丁目)
> 
> これらはすべて、別々の区域(ポリゴン)を有しています。(OSMerとしてはあまりよくないですが、ググると形状が見えます)
> これを、現状のルールに従ってタグ付けすると、以下のようになります。
> 
> 1. 大字若里: quarter (大字として)
> 2. 若里: quarter (一丁目?七丁目をまとめる町名・ポリゴンとして)
> 3. 一丁目(?七丁目): neighbourhood
> 
> さて、そして、大字若里は、大字、を抜いた表記に対応するため、以下のようにタグが付与されます。
> 
> name = 若里
> official_name = 大字若里
> place = quarter
> 
> そうなると、存在するオブジェクトは、以下のようになってしまいます。
> 
> 1. 若里: quarter (大字として。official_nameとして "大字若里")
> 2. 若里: quarter (一丁目?七丁目をまとめる町名・ポリゴンとして)
> 3. 一丁目(?七丁目): neighbourhood
> 
> つまり、1と2が、同じ階層にあり、同じnameにも関わらず、意味合いと区域の違うオブジェクトができてしまいます。
> 町名と丁目を同じ階層に収めることで、以下のようにすっきりと、「別物である」という構造を示すことができます。
> 
> 1. 若里: quarter (大字として。official_nameとして "大字若里")
> 2. 若里一丁目(?七丁目): neighbourhood
> 
> ■2. 市町村合併による地名変更: 志布志町志布志二丁目
> 現行の構造を議論していた際にも「これどう分割するんだ」と話題になっていた
> 「志布志町志布志二丁目」ですが、こうした地名は市町村合併が行われた各地に存在します。
> 
> 現状の構造では、以下のように例示をしています。
> quarter: 志布志町志布志
> neighbourhood: 二丁目
> https://docs.google.com/spreadsheets/d/1eAE72mjCLoJVGZo5qRhCYK22UxVQ8bpbQSU9ZLHq40o/edit#gid=0
> 
> ただし、「志布志二丁目」をまとめて neighbourhoodに入れることで、以下のような分割が可能になります。
> 
> quarter: 志布志町
> neighbourhood: 志布志二丁目
> 
> ここはもともとが市町村合併で「志布志町」だった場所ですので、一定上の年齢の地元住民にとって、
> アイデンティティは「志布志町」にあるのではないかと思っています。
> これを「志布志町志布志」と分割してしまうのは、かなり違和感があるのではないかと思うのです。
> 
> 
> ■3. 他、気になったもの
> 例えば、以下の例のような例はどうしようかなぁ、と思っています。
> "滝川市","一の坂町西一丁目"
> "郡山市","喜久田町卸一丁目"
> "郡山市","喜久田町原二丁目"
> 
> こんなかんじの、例えば[東西南北]△丁目、みたいな地名は日本各地にあります。(ざっくりwcしたら1186くらいありました)
> 2の「志布志町志布志二丁目」もそうですが、
> この場合、「一の坂町」で切るか、あるいは「一の坂町西」で切るか、あるいは「一の坂町西一丁目」にするか、は、
> 決めておいたほうがよいかな、と思っています。
> 
> 
> > Takeshi.Sさん
> > OSMの中の住所データを誰が何に使うのでしょう?
> いやぁ、10年前はOSMの建物データなんて誰が使うんだろう、という話をしていましたので、
> 将来どうなるかはまだ誰にもわからないです :)
> 実際、Amazonさんなどは、USでかなり積極的に道路(Street)や住所を整備しています。
> 
> # ちなみに、日本で現状だけでみて考えれば、「OSM以外で住所データ整備すればよい」というのは、ある程度賛成する面あります。
> # でも、将来的にはわからないよね、という話です。
> 
> また、住所を表現する点もまた、地球上に存在する地物の1つです。
> OSMは地球上に存在する地物をすべてマッピングすることを目的にしており、
> 「データ構造/タグが定まっていない」ことが理由で、
> せっかくの入力の意欲が妨げられるのは極めて惜しいことです。
> 
> -- 
> Satoshi IIDA
> mail: nyampire @ gmail.com
> twitter: @nyampire




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