[OSM-ja] 国土地理院の地図をトレースしたい!

Shun N. Watanabe shunw @ ics.uci.edu
2009年 11月 4日 (水) 21:20:37 GMT


nazotoko の渡邊です。

2009/11/4 SHIBATA Akira <help @ eva.gr.jp>:
>
> 柴田(あ)です。
>
> 国土地理院にあるデータはたぶん国民の血税を使って
> 作成されたものなわけです。
> それを使えないのはどうなのよといういうキモチがあります。
> あまねく国民が使う権利を有するともいえると思うわけです。

当然血税は使ってるでしょうけど、全部それで補ってるわけじゃないでしょう。
よくある話ですよ。国営放送が受信料取りにくるとか、
国営高速道路は有料道路とかとか。

> 個人的には自分たちが作るデータという部分は
> 楽しいからというのは理解できますが、
> 既にあるデータを、自分たちが測定しなおさなくちゃダメだと
> いうのは単なる自己満足の世界のように思います。
> まぁ、自分たちが楽しいってのは自己満足なんですけどね。

「自己満足」か。懐かしいな。
例の私が3年前にGPS ログを集めているときにも後輩に
まったく同じ事言われました。
たしか答えは、「満足」は認めるが、何を理由に「自己」と付けるのか
だったような。
初めから自由にコピーできる地図が目的だったので、
それは公開するつもりだったし、多分同じ不満を持ってるのは
世界に一人なわけない。公開しておけば、いづれどっかで、
同志がつながるはずだと思ってるから、自分は「自己」だと思ってない。
とか言ってたような。
と言うわけで「満足」は共有しましょう。

> 既にある地図を活用して、現在は存在しない自転車用の部分と
> いうか差分をつくる労力にいま 0 ゼロから作る部分の労力を
> 投入すれば早く自転車用にも使える地図ができるような
> 気がします。

残念ですが、差分は2次著作物扱いになります。
オリジナルがGPS ログで、追加の場合は可能ですが。
だから、Google Maps はGPS ログのインポートが可能でも、
エクスポートは絶対にさせてくれない。

>> > そこで、たとえばJOSMの真っ暗な座標面上に、ログとOSMのデータだけでなく、
>> > GISソフトのように国土地理院のラスタデータなりベクタデータなりを
>> > ことごとく背景地図としてダウンロードできて、GPSのログだけでなく、
>> > それら背景地図のトレースで一気にOSMの網羅地域を広げたらいけないのか?と
>> > 思ったわけです。著作権ロンダリングでショートカット。
>> >
>> > (技術的にはどうやれば可能なのか?プログラマーではない自分には
>> > 分かりませんが・・・)
>>
>> 技術的にできても、法的に完全にアウトです。
>
> 今回の問答のインパクトは、
> Q. 出来るようにならないか
> A. 出来るように指導したい (担当ベースの個人的見解ではあるけど)
> ということなわけで、チャレンジできる道がありそうだと。
>
> だから、法的にアウトとまでいわなくて済みそうなのですわ。

著作権ロンダリングは、どこの法律でもアウトだろうと言っただけです。
許可されてインポートされても著作権は国土地理院あることに
かわりありません。ただ、「自由な複製が許可された」だけです。
ライセンス (許可)が出たは、コピーライト(著作権) を放棄したわけではありません。

>> 国土地理院のデータには、審査制である限りは無理だと思います。全部OSMにインポートされてしまったら、審査員の仕事がなくなってしまいますので、審査が必要な何らかの理由で却下されると思います。
>
> いままでの経験ではダメそうだという予想はだれもが
> そうだったから、多分質問もなかったのではないかと。
> で、それが FOSS4G の懇親会という場でオフィシャルじゃぁ
> ないんですが、期待を持つ人がでたと。
> 本人おっしゃるところの「プログラマでもないし…」な
> ある意味ズバっと聞けたのはとてもよかったと思ってます。

べつに申請するのは個人レベルでも構わないと思ってはいますが、
個人的に国土地理院の利用規約には変な制約が多すぎて、何かダメだろうと思ってます。例えば、「承認が認められないもの」から
http://www.gsi.go.jp/LAW/2930-no.html

# 何ら手を加えずに全く同じもの(独自データの付加、データの一部切り出し等がされていないもの)を複製しようとする場合、

これでは直接OSM データベースにインポートできません。日本独自の秘密データベースを作って、編集後にインポートする可能性はあります。でも、現地に行って独自データを集めることに、かわりなくなってしまいます。

# 又は、国土交通大臣が行う地図等の刊行及びインターネット提供を害するおそれがあると認められるもの。

これが、「審査が必要な何らかの理由で却下される」と思う理由です。
 Shun N. Wtanabe




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