[OSM-ja] 複数の信号機があるjunctionへのリレーション定義について

ISHIKAWA Takayuki zhnosa-open01 @ yahoo.com
2015年 2月 22日 (日) 17:11:47 UTC


こんにちは、奈良の石川です。今は奈良県在住ですが、北海道出身です
ので、北海道の信号機について述べたいと思います。
北海道人(*1)は、土地区画の境界に道路があり、その交点に交差点が
ある、という順序で認識しています。つまり、何らかの地点を表すには
土地区画の名称が必要であり、その幾何的付随物である交差点は、わざ
わざ固有の名称をつけるほどのものではない、と認識しています。
そのため、信号機の標識は、その信号機の柱が立つ地点が所属する土地
区画の名称 (北○条西○丁目など) を表しており、我々北海道人が
信号機の標識を見ても、決して交差点名とは感じず、その信号機の柱が
立っている土地区画の名称であると認識します。四つ角の交差点に4つの
信号機があれば、大抵の場合は全ての標識に異なる名称が表示されて
います。
いい説明かどうか分かりませんが、program で表すと、次のような感じ
です (全ての例が説明できるわけではないですが、感覚を知ってもらう
にはよいかと思います)。
★北海道の信号機
t1 = 土地区画.new("北○条西○丁目")
d1 = 道路.new(t1,t2)
k1 = 交差点.new(d1,d2) // 道路と道路の交点で定義、または
k2 = 交差点.new(t1,t2,t3,t4) // 土地区画の頂点が集まる場所で定義
s1 = 信号機.new(t1,南東角)
★北海道外の多くの信号機
k1 = 交差点.new("")
s1 = 信号機.new(k1,北西角)
道路の呼び名は、「石狩街道」や「国道5号線」のように固有名詞がある
こともありますが、そうでない場合は、その道路を定義した土地区画 
(上記の例だと t1,t2) の名称のうち数値の大きい方を用いることが多い
です。例えば、北11条と北12条に挟まれた道路であれば、北12条通と
表現することで、それなりに通じます。札幌に限定すれば、地下鉄駅や
停留所 (の命名に採用した道路) はかなりこの法則が成り立っています。
交差点の呼び名は、本来認識されていないものですが、どうしても単一
の名称を使わなければならないとしたら、道路の場合の法則を準用してその交差点を頂点に持つ土地区画 (四つ角なら4区画) の名称のうち数値
の大きい方を用いるしかないと思います。ですが、北海道人は殆どの
交差点を「名称がある存在」と認識していないので、交差点に名称を
つけることにかなり違和感があります。
一部の car navigation では、その交差点を頂点に持つ土地区画の最大
値同士、最小値同士、の組み合わせを用いて、1つの交差点を表すのに
「北13条西3丁目、北12条西2丁目」のような感じで表現していますが、
これもあまり良い表記には感じられません。
最後に、私個人の意見です(*2)。北海道内(*3)の交差点は、地元民から
明確な固有名詞で呼ばれている場合を除き、名称をつけないでほしい
です。経路表記などで需要があるのも分かりますが、必ず混乱の元に
なります (道路の名称はそれほど混乱を生みませんが、交差点は本当に
まずいです)。「OpenStreetMap を利用したから道に迷ってひどい目に
遭った」という人が続出する様子が容易に思い浮かびます。
(*1) 「北海道人」と書きましたが、全ての北海道人が私と同じ認識を
している保証はありません。ただし、私の認識は決して少数派ではない
と思われます。
(*2) 北海道人の中で多数派の意見とは限りません。
(*3) 大雑把な表現をしましたが、北海道内にも、方眼型の道路を持つ
開拓型の都市 (内陸部に多い) と、本州の文化を受け継ぐ都市 (沿海部
に多い) がありますので、その判断は都市ごとに異なっていて問題ない
と思います。
-- 
石川
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